私が失敗した教育方法

 

ダメな新人、部下をなんとか育てたい。イマイチ良い教育方法が思いつかなくて困っている。どうも自分は甘く見られているようなので、起爆剤的な教育方法を取り入れてみたい。
そう思って色々試行錯誤する上司は間違いなく良い上司だと私は思います。

 

しかしその教育方法がもしその部下に合っていなかった場合、それは「間違った教育方法」になってしまいます。「良い教育方法」とは「ベストなタイミングでその部下に合った方法で教育すること」です。

  • 「本を読ませて感想文を書かせる」
  • 「良い所を見つけ出して褒める」
  • 「連帯責任を取らせる」
  • 「感情的に叱る」

この4つの教育方法はよくある教育方法で試してみた方もいるかもしれません。ビジネス書にも載っているのを見たことがあります。しかし、私はこの4つの教育方法で失敗してしまったことがあります。

 

これから試してみようと思っている方は本当にその教育方法が部下に合っている、今施すべき教育方法なのかよく考えてみてから実行することをおすすめします。

 

【失敗した教育方法】

本を読ませて感想文を書かせる

自分が共感した本、勉強になった本などを読ませて感想文を書かせれば考え方を変えること、核心を見抜けているか、何を考えているか、文章構成能力、提出期限を守ることなどひとつの課題で複数のことを同時に教育出来るのでとても有意義に感じますが、意外な所に盲点がありました。

 

それは提出期限を守る為に、締切日前日に会社を休んだ部下がいたことです。

 

特に真面目な部下、仕事を複数同時処理出来ない部下にはその傾向があります。ただでさえ通常業務を負担に感じている場合、更に負担を強いてしまっていたようです。

 

社会人になればひとつの仕事だけしていれば良いという環境は相当特殊な環境だと思います。考え方を改めてもらい能力を伸ばしてあげたいと思ったのですが裏目に出てしまいました。

 

このことで「考え方は変えたいと思った時に、自分で変えることでしか変えられないこと」と「課題を与えても処理能力が上がるとは限らないこと」を学びました。

 

良い所を見つけ出して褒める

叱ってばかりいては心を閉ざしてしまう、自分だけはこの子のいいところを分かってあげたいなど、そう思って良い所を無理やり見つけ出して褒めたり、上司に「部下にはこんなにいいところがあるんですよ!」報告したことがあります。

 

しかし結局その部下は「無理やり褒めてあげていること」に気づくことはありませんでした。むしろ褒められることが当然となり、褒めてあげないと文句を言ってくるようになってしまいました。この傾向は唯我独尊タイプの部下によくあります。

 

周りが叱っている、怒っている、呆れているにはやはり原因があります。そんな部下を改心させ、出来る社会人に出来たら本当に素晴らしいですが現実はそんなに簡単ではありません。

 

このことで「褒めることは良いことだが、悪い部分が増幅してしまう可能性があること」と「ある程度見切りをつけることも教育方法」だということを学びました。

 

連帯責任を取らせる

自分を大きく見せたい、その割に有言実行は出来ない新人に、自分が出来ない、失敗することによって周りにも迷惑をかけてしまうことを学ばせようと思い、同期全員に連帯責任を負わせる方法を試したことがあります。

 

しかしこのようなタイプの人はそもそも自分の実力すら正確に把握することが出来ない人なので周りに迷惑をかけたところで何も反省はしていません。ひとつも効き目がありませんでした。

 

結果、この新人は同期社員からどんどん嫌われていき、上辺だけの付き合いとなり、孤立していきました。そこでこの新人は、自分の状況を客観的にみることが出来ればよかったのですが、救いようのないことに本人は先輩と仲が良い自分に同期社員は僻んでいると思い込んでいました。(先輩社員は大人なので同期社員と同じように直接的に文句を言ったりしない「更に上辺だけの付き合い」をしているだけなので、決してその新人と仲が良い訳ではありません。)

 

このことで「協調性のない部下は他人の迷惑を考えない、理解出来ない」と「他の社員がかわいそうなので、チームワーク外で仕事をしてもらう」と「教えてもダメならもう教えないで評価に反映させる」ことを学びました。

 

感情的に叱る

一番よくある教育方法だと思います。理性を保ち、理論的に叱っても響かない場合、感情的になることで部下の心を揺さぶることが出来ます。

 

普段感情の起伏が乏しく何を考えているのかわからないけど仕事に熱意をもってもらいたい部下、とにかく生意気な部下、仕事ぶりは普通だけど同じミスを何回も繰り返してしまう部下などに試したことがあります。

 

しかしこの教育方法が有効な確率は50%くらいで、怯えてしまい距離を取られてしまうことがあります。それからこの教育方法の一番の問題点は「かばいたがり」が出てくることです。

 

皆さんの周りのもいませんか?事情も知らないくせに間に入ってきて「まあまあ。〇〇さんも頑張っているんだから」などと言い、叱られている部下を中途半端にかばい、叱っているこちらにも愛想を振りまき、周囲に「自分が取り持ちました顔」する人が。

 

「かばいたがり」が同期や部下であれば「うるさい!関係のない人は黙っていて欲しい!」と言い返すことが出来ますが、先輩や上司だった場合は言い返すことも出来ません。

 

このような人がいると部下の為にもならないし、自分も余計なストレスを感じることになります。

 

ちなみに「かばいたがり」は面倒なことが嫌いで美味しい所だけ持っていき、手軽にいい恰好をしたいだけなので、もし自分の部下が「かばいたがり」になついてしまったとしても放っておきましょう。一ヶ月後には「かばいたがり」はあなたにその部下の陰口をささやいてきますし、部下は「かばいたがり」の仕事の実力に疑問を持ち始めます。

 

このことで「感情的に叱ることはリスクが高い」と「自分の為にも感情的にならず声を荒げずに淡々と叱ったほうがいい」ことを学びました。

 

今回紹介した「本を読ませて感想文を書かせる」「良い所を見つけ出して褒める」「連帯責任を取らせる」「感情的に叱る」という4つの教育方法は、よく聞く、昔からある教育方法だと思います。ということはある程度効果がある教育方法で、私の場合は部下のタイプに組み合わせることに失敗したと考えています。

 

部下を育てたいと思っていて煮詰まり一生懸命考えている人に対して「一般的な教育方法はダメ!」と言っている訳ではありません。教育方法には色々なものがあり、部下にも色々なタイプがいて、その組み合わせのベストはタイミングなどによっても変わってきてしまいます。

 

一番良い教育方法は最初に申し上げたように「ベストなタイミングでその部下に合った方法で教育すること」です。そしてどんな教育方法でも育ってくれる部下やどんな教育方法でも育たない部下もいます。私の失敗談が、ベストな教育方法を見つけることの一部として役立てれば幸いです。

 

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